株式会社クルーズ(クルーズマニアックサウンド)の代表でありフーチーズ のオーナーでもある吉岡喜久夫氏が全てのラインナップをデザインし生産管理を行うブランドがUSAGI-YA、Rabbit is、そしてUSAGI-NO-MIMIブランドです。
USAGI-YAは主にアコースティックギターを、Rabbit isではエレクトリックギター&ベースを発表してきましたが、ついにオーディオアンプまでがUSAGI NO MIMIと名付けられたブランドより登場しました。
このオーディオアンプはKORGの「NUTUBE」を搭載しているのが最大のポイントです。
NUTUBEはVOXブランドのアンプはもちろん、KORGのヒット商品であるVOLCAなど、モジュラーシンセや鍵盤にも採用されており、そのサウンドの素晴らしさはすでにご存知の通り。
USAGI NO MIMIではこのNUTUBEをオーディオアンプに採用しました。すでにKORGからもNu 1という最高品質プリアンプが登場しています。こちらはどちらかというとリスニングに重きを置いた製品になりますが、USAGI-NO-MIMI製品は少し意図が違います。
USAGI-NO-MIMI/USA-33はすごく簡単に言ってしまうと、音楽製作家、エンジニア、ミュージシャンに向けたオーディオプリ/メインアンプです。また、ストリーミングやデジタルオーディオプレイヤー(iPhoneなど)の音源を繋いで「ヴァイナルのような質感のサウンド」に変化させる機材です。
もう少し言ってしまえば、リスニングに最適な「都合の良いサウンド」ではなく、音楽制作者/ミュージシャン/エンジニアが「聴かせたかった音」「作りたかった音」をリアルに再現することを目的としています。
NUTUBEがその重要な役割を果たしているのはもちろんですが、基本的なサウンドの傾向と出音は長年、楽器製作に携わってきた吉岡氏ならでのチューニングになっていると思います。
昨今のデジタル環境では高域も低域も「十分すぎる」再生力を持っていると言えます。また、デジタルならではの「チューニング」も施されていおり、非常に使い勝手の良い、音の良い製品が港にあふれています。しかも安価です。
しかし、その「音の良さ」とはなんなのでしょうか?録音に忠実な「リアルなウンド」なのでしょうか?どちらかと言えば、リスナーにとって都合が良い、まさしくイージーに最適なサウンドではないでしょうか?
USAGI-NO-MIMIで、いつも聴いている音源を聴いてみてください。ロックの名盤、クラシックの名盤と呼ばれる音源、音楽を聴いてみてください。
音楽のジャンルは問いません。音楽をパッケージする際に「エンジニア」「ミュージシャン」「プロデューサー」が何を意図したか?ミュージシャンがどんな音で演奏し、サウンドのレイヤーをどう仕上げているか?それが非常に明確に理解できます。また現代の様にまだ「修正」がさほど行われていないライブ盤の生々しい演奏もより素晴らしく感じます。吉岡代表が「是非Complete Village Vanguard Recordings 1961を聴いてほしい」と言っていた意味がよくわかります。
また、ハイエンドオーディオと言えばクラシックやジャズに向けたモノと思われるかもしれませんが、USAGI NO MIMIはそうではありません。サイケデリックロックの音像や世界観、ヘヴィーロックのダーティーなサウンドレイヤー、音のエッジやスネアの「歪感」など、細部が目みにえる様に感じます。ヘンドリクスの作品であればその奥行き感や、トラック数に限りがある中でどう作品をイメージ通りに作り上げるのか?ジョンメイヤー が影響を受けたクラシックロックの意図/仕事を自身アルバムでどの様にトリビュートしているか?なんて事もわかると思います。
個人的には10代の頃にアナログ/ヴァイナルで聴いていたビースティーボーイズやソニックユース、ヘルメットなどのオルタナティヴ、BLACK SABBATHやCREAM、LED ZEPPELINの名盤をiTunesからUSAGI NO MIMIに繋いで聴いて「あの質感」に感動しました。また、U2を聞くとまるでBONOがそこに居る様な正確な定位に驚きました。そしてブライアン・イーノとダニエル・ラノワのコンビの仕事、センスに感動しました。同じ様に、デヴィッドボウイの最後のアルバム2枚を聴いて、その音…キックの音一発でわかるほどの音の良さにひっくり返りそうになりました。ストーンズのエアー感も最高。なんであんなにドライで伸びやかな音で録音できるのか…
とにかく、じっとスピーカーを見つめながら音を聴いてしまう様な機材です。決して、作業用BGMを流したりする様な機材ではないと思います。もちろん流しても良いのですが…音楽が気になって作業が進まないのでは?と思います。
つまり、みなさんが好きな音楽、目指す音楽を一度、このUSAGI NO MIMIで再生し、聴いてみてほしいのです。ヘッドフォンでも大丈夫です。是非、いつものオーディオプレイヤーを持って、ご来店ください。
より詳しくUSAGI-NO-MIMIを知るためにこちらもご覧ください
MWrata