今回もお客様からピックアップ交換依頼を承りました。フェンダーカスタムショップ/ジェイソンスミス作によるテレキャスターにK&T YELLOW LINEを搭載します。お持ち込みの時点で弦が取り外されていたので早々にオリジナルピックアップからK&T YELLOW LINEに交換、サウンドをチェック。いい音ですが、もう少し追い込みたい気がしてきました。と言っても、配線材をヴィンテージワイヤーに交換するというような事ではありません。コンデンサの取り付け方法を変更するだけです。
以前もピックアップ交換の際に、もう一つ音色的に追い込みたい時に色々と試していたところ、現代の配線方法(ノイズを抑えるため?)だと、低域がスッキリしない事、そして音が途切れて感じる事がありました。そこで、配線を一度バラしてオールドギターと同様の配線方法に変更すると、音色が少し明るくなりました。
特にK&Tのようにピックアップ=マイクのポテンシャルが高い場合はかなり変化があります。もちろん、ノイズ面では不利になる事もあるかもしれませんが、K&Tではマイクロフォニックノイズを含めてノイズ対策を行なっています。ピックアップが拾わないノイズはゲインを上げてもアンプから出てきません(ケーブルやペダルなどが拾う外来ノイズは別です)
というわけで、今回は「真空管の暖まり方で音が変わった?」という事がないように、KEMPERに直結してそのサウンドの変化をチェックしてみました。下の動画ではデフォルト配線と配線変更後の音をブリッジピックアップ/ネックピックアップ/ミックスポジションの順で切り替えてチェックしています。KEMPERのプリセットは出荷時にインストールされていたROBBEN BOOSTを少し調整して使用しています。
動画です(iPhoneにミキサー直結。画質悪い動画で申し訳ありません)
いかがでしょうか。たいした差ではないかもしれませんが、弾いている本人の感じるサウンドはかなり違います。また、ペダルなどを繋いでゲインを稼いだ(オーヴァードライブ)させた際にはもっとオープンな雰囲気を感じられます。特にネックピックアップの音色はツヤ感も出て、音がスムーズに繋がるイメージになります。
ピックアップ交換の際には単純にピックアップを入れ替えるだけでなく、そのポテンシャルが活かされる配線方法なども考慮する必要があります。K&Tピックアップへの交換をご検討されている皆さまは是非セットアップまで含めてご相談ください。
おかげさまで新作SP-90/TP-90もすでに数セットご注文を頂いております。
近日、このソープバーなのにソープバーじゃないシリーズに、さらに新作が登場するとのこと。情報をお待ちください
MWrata