【ブログ】’52 BLACKGUARD III #4 / 今回のこだわりポイントのご紹介です。

こんにちは、坂本です。

先日、解説&サウンドサンプル動画をアップ致しました、Crews Maniac Sound / Vintage Line “ 52 BLACKGUARD III ”は、今回で第3弾目の製作になり、前回製作から約8年ほど、初回製作から約10年が過ぎております。

また、Crewsがエイジド(レリック)フィニッシュを採用した、最初のモデルが、このBLACKGUARDのシリーズです。

このBLACKGUARDシリーズは、初回が’51、’52、’53スタイルが各6本の計18本を製作し、第2弾で’50、’51、’52スタイルを各4本の計12本で、トータルで30本製作されています。

今回は’52のみ6本の限定で製作しました。
では、なぜ ’52モデルにフォーカスしたのか………

オリジナルの当初のモデル名はブロードキャスターであり、諸問題により’51にモデル名の無いノーキャスターが存在し、同年の終わりに現在のモデル名となります。

初期のピックアップにはアルニコIIIマグネットを使用していましたが、’51よりアルニコ Vが採用され、’52はコイルがAWG42に変更された最初の年であり、サウンドに大幅な変更があった年でもあります。

良くブラックガード期のテレは、LPの様な音がする言われるほど、そのサウンドはファットなものとして表現されますが、中でも’51はテレキャス史上最大の出力を持つ、特殊なスペックのピックアップがマウントされております。

細いゲージのコイルで巻かれたピックアップで、パワーがあり絶妙なコンプレッション感がプラスされ、ブライトな音色というよりは、太く力強いサウンドが特徴です。
また、’51以前はマグネットにアルニコ IIIが使われ、アルニコ Vに比べ、ミッドに特性があり、濃い甘太いトーンキャラクターを持っております。ゆえに、LPのような…..という表現をされているのかと思います。

しかしながら、その表現に当てはまるのは’51までの仕様だけで無く、コイル変更後の’52のサウンドも充分にLPのようなトーンを持っていると言えるでしょう。

テレのピックアップに関しましては、当時から製作されているラップスティールのものと、内容はほとんど同じと言われております。音のイメージとしては、クリーンでサスティーンの効いたサウンドです。
バーを使用しての奏法ではありますが、ツイードアンプのナチュラルなチューブアンプのサウンドと相まって、抜けの良いファットなトーンを奏でております。

’52のピックアップは、’51のものに比べて出力的には少し下がりますが、コンプレッション感の少ないクリーンなトーン、すなわち歪みの少ないサウンドへと移行致します。アタック感が強く、歪みにくい特性のピックアップは、良い意味で手強さがプラスされますが、それが ’52サウンドの特徴でもあります。

このようなキャラクターため、ガツンと殴られたような低音に、太く締まった中高音のバランスに加えて、アッシュボディーの明るめのトーンに、メイプルワンピースのレスポンスの早いブライトなサウンド、これら全てがミックスされたのが ’52のサウンドと言えます。

その力強いサウンドが、材も構造も異なるLPのサウンドのようだと表現されるのは、非常に興味深い点でもあります。

オリジナルの再現は木部や金属パーツを含み、元の素材と同等のものは、現在では入手が困難なため、この辺りも加味しつつ、BLACKGUARD シリーズをはじめ、Vintage Line シリーズは製作されています。

前置きが長くなりましたが、今回第3弾目のBLACKGUARDを、しかも’52仕様のみ製作した理由は、前述のピックアップのコイルがポイントになります。
以前に61年当時に、実際にラップスティールのピックアップに使用されていたコイルと同じものが入手出来たと、K&T 高野氏より連絡を頂き、61年スタイルでTLとJBのピックアップを製作して、Vintage Lineシリーズにマウント致しました。
その経緯があり、年代こそ違いますが、入荷が極めて困難と言われているラップスティールに使用出来る被膜の厚いコイルで、’52のピックアップを製作したらどうかと相談したのが、このBLACKGUARD IIIの製作のきっかけとなりました。

BLACKGUARD期で、最もガッツのある太いサウンドで手強さがあり、それをねじ伏せるくらいの覚悟で弾き倒して頂きたく、今回は’52スタイルのみ6本限定で製作を致しました。

BLACKGUARDシリーズは、初回から年代別の仕様とサウンドをはじめ、細かいパーツ類にも拘り製作してきました。
ピックアップはヴィンテージファンならご存知の、タデオ ゴメス氏に敬意を表した”Tadeo-“シリーズをマウントし、リード線にヴィンテージのGAVITT社のワイヤー他、ポットやスイッチ等も、USA製のN.O.S.パーツを使用しています。
” BLACKGUARD II “も同様で、50スタイルが新しくラインナップされ、’51スタイルのボディ厚が、オリジナル実測に基づいた厚さに変更されました。

今回の” BLACKGUARD III “は、パーツ類は現行のCTS社のカスタムポットに、CRL社 3way SW、Switchcraft社のジャックを使用しております。N.O.S.パーツ(USA製)の手配が困難であったため、現行品を使用しております。
その分、内部配線ワイヤーをVintage Belden Cable、ピックアップのリード線は、ヴィンテージのGAVITT社製から、同じくヴィンテージのBelden社製のケーブルに変更致しました。キャパシターも数種類試し、USA 製のN.O.S.オイルペーパータイプをチョイス致しました。

他パーツ類は、計測に使用した実機同様に、マイナスビスとプラスビスが混在しする過渡期の仕様で、コントロールノブも、形状の近いモントルー社製のものを採用しております。
ブリッジに関しましては、初回製作からオリジナルスタイルのブラスサドルでは無く、3wayサドルのオクターブピッチを改善するため、角度のついたものをマウントしておりました。
テレの場合良くあることですが、どうしても2弦がサドルの角度によっては、弦自体がズレてしまい、弦間ピッチとチューニングがしばらく安定しないため、サドルにガイドの溝切り処理をしておりました。

今回は、GOTOH社製の”In Tune”サドルを採用し、サウンド面とピッチ面の改善をしております。サドルのイモネジはマイナスで無く、六角なのはご愛嬌ということで…。ブラスも近年のものは、なかなか良い物もが無く、全体的に甘く軽めのサウンド傾向になっていると思われます。
その中でもIn Tuneサドルはオクターブピッチを取り易く、中低域もあるサウンドのため、今回採用致しました。
以前はブラスサドルの音の軽さをカバーするため、ブリッジプレートを少し厚みのある物にしておりました。
今回は、In Tuneを採用したため、ブリッジプレートはオリジナルに近い厚み、つまり薄めの物と組合せております。

ペグもオリジナル仕様に極めて近い、ブラスシャフトのKey’stone DXをマウントし、より重心が低く、かつブライトなサウンドが得られるよう、サウンドメイキングされております。

時代の音と、様々な理由で失われてきたトーンを創り出すため、細部に拘ったパーツは、厳選されたメイプルワンピースネックと、アッシュワンピースボディーに組み込まれ、極上のサウンドを奏でます。
アッシュ材に関しては、近年温暖化の影響もあり、良質なものが採れなくなってきており、近い将来に高級な材になるとも言われております。

オリジナルをリスペクトし、そのサウンドを追求するために、現在入手出来る良質な材とパーツで ”音の計算“とプレイヤビリティを考慮し製作しているのが、Crews Maniac SoundのVintage Lineシリーズであります。
頑固でありながら柔軟でもあり、音と弾き心地に関して妥協しない、クルーズの楽器づくりへの熱い思いが込められた ’52 BLACKGUARD III を、是非、お試しください。

※今回のBLACKGUARDにも認定書が付属します。先日、K&T高野氏のもとへサインをもらいに行った際に、完成した’52 BLACKGUARD IIIも見ていただきました。画像はその時のものです。

 

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