【ブログ】ギター屋的、年末年始にオススメのDVDなど【VOL.2】

前回に続き年末年始のおすすめDVD、その2です

こちら。

Roger Waters: In the Flesh Live

古っるっ!っと思ったアナタ… その通りで、こちら発表になったのが2002年です。
廃盤?探せばあるはず!

しかしながら、このDVDは素晴らしいのです。

まずロジャウォーターズ以外のメンバーですが、こちらのDVDはもちろん、先日ご紹介したクロスロードのDVDでもクラプトンを支えていた(クラプトンとベックにしごかれていた?)ドイル・ブラムホールJr.氏、そしてシヴすぎて普通のおっさんにしか見えないアンディーフェザー・ローとスノーリー・ホワイトという3人の凄腕ギタリスト。さらにピンクフロイドのメンバーがソロ活動するする際になぜか必ずサポートとして参加しているジョン・カリン(誰よりも上手くピンクフロイドを演奏する人、という認識です)最後にフィルコリンズの先生でもある(らしい)ドラムのグラハム・ブロードという鉄壁の布陣。

この作品、まず曲構成が良いのと、全ての演奏と音が素晴らしいと思います。ドイルもまだ若さゆえのトンガったニュアンス(そして「やっぱりブルースでしょ?!」というような気迫)があり、それがうまくロジャーウォーターズの歌うピンクフロイド・ソングとハマっています。この時代のアメリカンハンドメイド系(フルトーンとかプレスクリプションとか、ダーハム、foxroxなど)もご本人との相性が良かったとさえ思います

このライブでもギルモアテイストに所々ヘンドリックスやアルバートキングのリックを持ってきたり、音色的に少々攻めてみたり(急にオクタヴィアを踏んでみたり)と、2000年台初頭、このセンスにヤラれました。

アンプはYAMAHAのDG-100とエグネーター?フェンダーベースマン?ちょっと解りづらいのですが良い音してます。余談ですがこのDVDを見て当時速攻でDG-100をチェックしに行きました笑 クリーン用に使っていたのかな?良いアンプでした。中古で当店にも入荷しましたが、それを某ミュージシャンの方が買っていたかれたのが印象的でした。

スノーウィーホワイト氏はご本人と同じく檄シヴの57LP/GTをAC30に組みわせております。実は私がVOX AC30にハマったきっかけと言える音なのですが、とても自然で…でもなかなか出せない良い音。クレイジーダイアモンドのソロでマフ系ファズを組みわせてロングトーンを出していますが57LPらしいその音はマニア筋にはたまらないサウンドです。この音でギターが弾けたらどんなに気持ちよかろうか…と思い色々試行錯誤した結果「なんだ、AC30ってノーマルチャンネルが基本の音なんだ」と理解した次第です。いや、もちろんギターと腕前なんですけどね。

アンディーフェザーローはもう…凄すぎて、何だかわからないので機材は調べていません笑。この方の場合はプレイが全てですね。必要な時に必要な音をバシッと出す。プロですね。

そしてジョン・カリン。まず歌の巧さ。鍵盤の巧さ。ラップスティールの歌心ある演奏。そして音。素晴らしいミュージシャンです。いつも素晴らしい。ギルモアのライブに参加している時も素晴らしかったので、この人はピンクフロイドとそのサウンドをものすごく深く理解しているのだと思います。 

という事で、音マニアの皆様にはぜひ、年末年始にこのライブ… 特に”DOG” ( Part I )を聴いてみて欲しいです。ライブの面白さやリハーサルの完成度がそのままライブに表れる感じ、そしてフル・デジタルに移行する直前のライブサウンドのある種の「完成度」が感じられます。

youtubeの音でも良いのですが、動画によってクオリティーがバラバラなので、できればソフトでお楽しみください。他にもクレイジーダイヤモンドにおける「スノーゥリーホワイト、イントロのギターもうちょっとオリジナル意識した方が…」からの「ドイル、ちょっと王道のブルースリック持ち込みすぎじゃない?」など、多岐にわたり面白いです。おもしろくないか…いや、このブログを読んでくださる皆さんであれば、きっと面白いと思います。ぜひ、ぼーっと真剣に観てみてください。

ちなみに、先ほども書きましたが、ぜひyoutubeでなくDVDなどのソフトでお楽しみください。できればUsagi no mimiで聴いて欲しいですが…むしろ、お正月は家のシステム(テレビのスピーカーやPCのスピーカー/現在のオーディオモニター)でも結構です。お正月に動画をチェックしたら、来年は渋谷店店頭でUsagi no mimiで同じDVDを再生し、その音を体験してください。「なるほど!」と、思っていただけると思います。そして… まずは弦のゲージに関して話ましょう笑

MWrata

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