【連載コラム】RHCP “Mother’s Milk”をUSAGI NO MIMIで聴く

USAGI NO MIMIで聴くシリーズ。40代男性編

今回は程度の良いsoldano SLO-100アンプが入荷し、そこからインスパイアされて…RHCPです。

え?と思う皆さんもいらっしゃるかもしれません。
一般的にはsoldano SLO-100から連想するギタリストだったら

ゲイリームーアだったり

もちろんEVHも

ウォーレン・デ・マルティーニ?

ウォーレンヘインズ?

あとはジョージリンチとか?

ミックマーズとか?

もしくはLA界隈から外れて… ルーリード

そして、一時期のクラプトンだったり…

他にも本当に様々なアーティストが愛用するSLO-100は本当に名機だと思います。ステージ写真に写っていなくても愛用されているアンプって、沢山あるんですよね。レコーディングとライブで機材が同じアーティスト、意外と少ないと思います。私の記憶が正しければイースタンユースの吉野さんも海外レコーディング時、バッキングトラックではSLO-100を使った、とおっしゃっていました。20年くらい前の話ですが(笑)
↓こちらの名曲を含む名盤中の名盤「旅路ニ季節ガ燃エ落チル」はLAレコーディング。
つまり、そういう事だと思います。

話を戻してSLOでジョンフルシアンテを連想…するんです。

Mother’s MilkというRHCPの名盤(全部名盤ですが)がありますが、そのアルバムでジョンがSLOを使ったとインタヴューで答えていた、という記事がありました。

『For the album, I played through a Soldano head, which goes to “11.”』

Guitar Player Magazine USA

この時のレコーディング・セッションは結構もめて「11曲しか完成できなかった」と、どこかで読んだことがあります。

もう一つ、関係ないかもしれませんが、この『11』という数字。soldano SLO-100をご存知の皆さんならお分かりかと思いますがsoldanoアンプはアンプのコントロール部分のメモリが「1から10」では無くて「1から11」なんですね。これは「普通のアンプよりもひとメモリ分、このアンプはHOTなサウンドが出せるんだ」というマイクソルダーノのJOKE的な意味だと記憶しています。

soldano amp

マイク・ソルダーノ氏といえばホッドロッド(アメリカンカルチャーのHot rod carです)に夢中になっていてアンプを作ってくれない、という噂があったりするほど(笑)ホッドロッドカルチャーがお好きなようで、実際にsoldano製品にもHODRODというアンプやSUPER CHARGER G.T.Oというペダルプリアンプがあったりと「その事」を連想させる製品もラインナップされています。

↑完全に本気のMichael Soldano氏と氏のホッドロッドマシン!

という訳で「soldanoはHOD ROD CARの様にカスタムされていて、一般的なアンプとはワケが違うんだ」という意味合いで最大値が10では無く11の目盛りを採用しているという訳です。

実際にsoldanoのアンプ、特にSLO-100はモダンハイゲインの先駆けの様なサウンドを持っています。2020年現在でも、初めて弾いた人は今だに衝撃をうける「全く古臭くない」サウンドだと思います。

という訳で完全に関係ない話が長くなりましたが… 改めてUSAGI NO MIMIでRHCP mother’s Milkを聞いてみました。せっかくなのでリマスター版を…

おお…この音は笑ってしまうくらい、SLO-100の音ですね。

「ザザーッとした倍音」を含み、やや腰高でザクザクした独特なサウンド。シンプルなサーキットで作り出された、本当にドライな「真空管の歪み」を6L6パワー管の「ややウエットな」サウンドと組みわせてフェンダー的高域+ルーズな低域で味付けしたその音。まさしくSLOのシグネイチャー・サウンドです。

もちろんアルバムのギターリフ/トラックはほぼダブルなので、そのことが生む音の厚みもありますが、That’s soldano soundだと言えます。今のジョンフルシアンテからは想像もできないLAメタル的サウンド。

この後のBlood Sugar Sex Magikは一転してファンキーで「音に余白のある」アルバムになり、ここからRHCPの人気は不動のものになります。ジョンのサウンドも現代の彼のスタイルに通じる「枯れ感」が加わっており、楽器の音も見えやすくなってきます。ある意味Blood Sugar Sex Magikは「RHCPがやりたい事を形にする」アルバムだったと思いますが、その前作であるMother’s Milkは当時のプロデューサーがバンドのリスタートを告げるべく「時代の音/売れ線のサウンド」で作り上げたものだと思います。このアルバム2枚の流れは色々な意味で、RHCPの初期(の後期?)において重要だったと思います。

当時(高校生)の私はこのギターサウンドに衝撃を受けたモノの、アンプの音なのか?エフェクターの音なのか?もわからず… BOSS ME-10で試行錯誤していたものでした笑 ME-10は名機だと思いますが、SLOの音は出ませんでした(遠い目)↓PLAYER誌のON LINEアーカイプより。1992年の記事!

というわけで、今回 USAGI NO MIMIで改めてMother’s Milkのあの音はSLOでなければ得られない、と痛感いたしました。

さて、では早速SLO-100をサイトに掲載しよう…と準備中にタイミングよくお客様がご来店。ご売約いただきました。誠にありがとうございます。いい音だったなー…音デカかったけど…笑

他にもSLO-100のサウンドは本当に沢山の音源でチェックすることができます。

個人的にもう一人SLO-100の音で連想するのがジョージリンチ。氏のサウンドはまさにSLOのソレで、SLOを使用していなくとも、私にはSLOのサウンドに聴こえてきます笑 今だに、氏のレコーディング風景を見ると必ずと言っていいほど、SLOが鎮座しています。でもいつもプラグインされていないんですよね… どうしてでしょうか?

余談ですが、知人の音楽プロデューサーが「この曲のギターソロは是非ジョージリンチに弾いてほしい!」という事で単身LAへ向かい、ジョージリンチのスタジオで録音した際の「事実」をご紹介しましょう。

その時ジョージリンチは色々あるギターアンプの中から迷わずSLO-100をチョイス。ギターにワウを繋いで「じゃあRECしよう」とソロパートをプレイ。一発OKテイクの「凄まじいソロ」を弾いた、との事でした… その時の動画が送られてきましたが、スマホ越しでも理解できる凄まじい音、凄まじいプレイでした。

こうして私の中で「SLO-100は最強のハイゲインアンプ説」「ジョージリンチのレコーディング時サウンドは基本SLOではないか説」という2つの「説」が確信となったのでした。

ぜひ、USAGI NO MIMIでRHCP “Mother’s Milk” を聴いてみてください。

MWrata

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