【コラム】OXとヴィンテージ・ペダル

【コラム】OXとヴィンテージ・ペダル

Universal Audio OX のフェアが始まったと思ったら即日全台数売り切れという嬉しい誤算があり…お買い上げ頂いた皆様本当にありがとうございました。感謝いたします。

もう無いとか寂しいなぁ…と思っていたらSP店の橋川氏が頑張って2台確保してくれました!と言う訳で渋谷店/SP店共に1台ケースプレゼント品が在庫ございます。是非この機会をお見逃しなく。

本日はちょうど珍しいヴィンテージ・トレブルブースターが入荷したので、せっかくなのでOXで録音してみました。こちら

後半はOXではなくカメラのマイクで録音してみました

いかがでしょうか。撮影した当店アンプルームは吸音ボードがあるので、実際にマイキングしてもここまで広がりのあるサウンドでは録音できずに、かなりデッドなサウンドになります。OXを使えばスピーカーから音を出さずに、ここまで部屋で鳴る自然なアンビエント感が得られます。もっとも、リヴァーブをかけているから分かりづらいかもしれません。その辺りは実際に店頭でお試しになってください。

このトレブルブースターはTOP GEARというブランドのもので、1960年代後半の個体と思われます。いわゆるレンジマスター的なトレブルブーストではなく、アンプのブライトスイッチをONにしたようなサウンドが特徴的。リッチーブラックモアが初期に使用していたHORNBY SKEWES TREBLE BOOSTERというモデル(大人し目のトレブルブースター)に近いと言われていますが、実際には違う個性を持ったペダルです。当時のUKアンプはギター用/ベース用という明確な区分けがなく(アメリカンアンプも同じく、ですが)ギターサウンドをより際立たせるためのツールとしてトレブルブースト・エフェクトが沢山存在しました。このTOP GEARも同じように、高域をブーストして、ギターサウンドに特徴を加えるようなサウンドになります。

リッチーブラックモア(は、実際には関係ないんですが笑)という事でAC30にセミアコのリユニオンを繋いでチェックしています。ギターもアンプもペダルも、そしてOXも非常にいい感じです。是非店頭でお試しになってみてください。このペダル単体の音を聴くと「なんかすごいブライトな音だなー(悪い意味で)」と思うかもしれませんが、この辺の音を聞くと「なるほど」と思われるかもしれません。皆んなすごい音でギターを弾いていたんですねぇ… ちなみにジミーペイジの場合はワウペダルをトーンブースターとして使用しています。その場で聴いたらさらに「ぶっ飛んだ」サウンドだったと思います。

ちなみに、マーシャルの100WモデルとOXを繋いで、12インチのコンボタイプのプリセットを選ぶと、初期ジミー・ペイジみたいなサウンドになったりします。こういったサウンドメイクをリアルアンプで行うと出力とスピーカーの関係で再現が難しい事が多々あります。スピーカーシミュレーターの利点の一つとして、こういったセッティングが容易に行えることもあげられると思います。非常に、楽しいです。皆様も是非。

MWrata

Return Top