【BLOG】K&Tピックアップ交換・マイティーゲイン編

毎度おなじみ、ピックアップ交換のビフォーアフター動画です。

今回はフェンダージャパンのムスタングにK&T MIGHTY GAINを搭載のご依頼をいただきました。オリジナル(お持ち込み)の状態ではフェンダー/レースセンサーが搭載されています。セットアップもそのままで、まずは動画を撮影、その後ピックアップ交換、ワイヤリング一部修正(コンデンサーなどはそのまま)とギター本体のセットアップを加えて再度撮影しています。

こちら(後半にダイジェストがあります)

フェンダーレースセンサーといえば世界的にも評価の高いピックアップ。当店でも単体、楽器搭載など、以前より取り扱ってきています。予め申し上げますが、レースセンサーピックアップは大変素晴らしいピックアップです。しかし、今回のオファーは「ノイズレスの良さはわかっているけど・もっとシングルコイルらしいサウンド、加えてレスポンスを良くしたい・ダイナミクスが欲しい」というご依頼でした。


K&T “MIGHTY GAIN”ピックアップのブランド・オフィシャルコメントは以下の通りです

「1940年代からの他に類を見ないハードな努力の末に「ソリッドギターのパイオニア」の称号を手にしたレオ(フェンダー)ですが、サクセスを収めてからもソリッドギターのさらなる普及に心を砕いていました。

50年代からのデュオソニックやミュージックマスターなどがそれで、ユーザーの裾野拡大に大きく貢献したのでした。それでも留まるところを知らないレオのイノベーターぶりは1964年に発表されたムスタングでまたもや発揮されたのです。俗に「エントリーモデル」と呼ばれるギターは「安かろう、悪かろう」と言うのが現代に至るまでの常識だったのですが、このムスタングはそれらのエントリーモデルとは一線も二線も隔てるようなアイディア満載のギターでした。これのために用意された優秀なヴィブラートユニットや22フレットネック、フェイズアウトサウンドまで得られる凝ったワイアリングなどは他メーカーの廉価版機種には及びもつかない高みを極めたものでした。製造年月の長さがこれらの事実を裏付けています。
しかし、上級機種と同トーンをエントリーモデルに持たせることはセールス上、かなりの問題です。このため本体の優秀性とは相反する低出力で弱々しいピックアップを宿命的に採用し続けたのです
これの改善を狙ったユーザーの多くがストラト用のリプレイスメントピックアップをマウントしたのですが、フルカヴァード(ピックアップカバー)にマウントするにはポールピースが出張り過ぎピックアップ自体を弦から遠ざけてしまい音量、音色ともに努力の甲斐のないものでした。
K&Tではムスタング専用に一部を改善する事で劇的に音質をアップデート出来るよう、多々の実験を経て、このMIGHTY GAINの完成に至りました。従来の流用とは異なる、このギターのためにデザインされたMIGHTY GAINが産み出す豊かな高音域、上級モデルに遜色ない低音域、そしてサスティンでショートスケールのギターが見違えるように強いキャラクターを得ます。
ぜいたくな素材を惜しみなく使用したMIGHTY GAINピックアップの生産量は多くはありません」

K&T PICKUP

と言うことです。つまり、K&T MIGHTY GAINは「ヴィンテージのムスタングピックアップを現代蘇らせたモデル」では無く「もっとムスタングの良さを味わえるピックアップを目指した」ということになります。

是非、動画をご確認ください。各ピックアップポジションのサウンド、そしてフェイズアウト時の音… 素晴らしいと思います。まさにマイティーゲインの名に恥じないパワフルでありながら繊細なサウンド。
ステューデントモデルと呼ばれる事の多いムスタングですが、このギターでなかれば得られない素晴らしいサウンドがあります。そこにフォーカスしブラッシュアップする。非常にK&Tらしいピックアップだと思います。

多くの皆さんが「ギターと同じ値段のピックアップ買ってどうするの?」と思われるかもしれませんが、音を聞いて頂ければ…少なからず、ご納得いただけると思います。


今回はコンデンサー交換等は行なっていません。代わりに、長かった配線を短くアレンジしたり、グラウンドを変更したり、という作業は行いました。弦もアーニーボール/008からのゲージです。適切なセットアップを行えば、ショートスケールのギターに細いゲージの弦を張っても全然、イケますね。

なお、今回はライン録音しています。ギターからAXE FX IIIに送り、そのままレコーダーで録音。AXE FX IIIの実力も合わせてチェックしてみてください。

MWrata

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